浅草名画座 番組解説 2007年3月号

第1週 : 3月7日〜13日

野性の証明1978年 角川 143分 VV

(出演)高倉健, 松方弘樹, 梅宮辰夫, 丹波哲郎 (監督)佐藤純
本作の健サンは元特殊部隊々員の保険外交員 !  う~ん、何だか分からないけどスゴそうだぞ !

政界を揺るがす汚職事件に巻き込まれた健サンが、ヤクザ・警察・自衛隊を相手にたった一人の戦争を開始する、ランボーも真っ青のスーパーアクション巨篇 !

中野良子が二役に挑戦 !  二役とも散々な目に遭わされます。

 

『人生劇場 / 新・飛車角』 1964年 東映 96分 CS

(出演)鶴田浩二, 佐久間良子, 大木実, 長門裕之 (監督))沢島忠
浅草の侠客・角太郎が、ラバウル帰りの悲哀を胸に激動の時代を駆け抜ける、波乱万丈の大型任侠巨篇 !

行方知れずの女を追い、ストリップ巡業に加わって三州吉良へやって来た鶴田が、地元ヤクザと血みどろの死闘を繰り広げる人気シリーズ番外編 !

クライマックスは油地獄の大立ち回り !  一歩間違えたらコントだぜ !

 

『でっかいでっかい野郎』 1969年 松竹 91分 CS

(出演)渥美清, 岩下志麻, 長門裕之, 加藤嘉 (監督)野村芳太郎
渥美 x 長門 x 芳太郎の天皇トリオがまたまた再集結しておくる傑作人情喜劇 !

九州若松に現れた風来坊・渥美は、二代目無法松を気取った超迷惑男 ! 周囲を散々振り回し、豪快な失恋騒ぎを巻き起こす笑いと涙の超絶娯楽巨篇 !

見ものは渥美 VS 伴淳の火花散る競演シーン !  仲いいわけないのに息はピッタリ !

 

第2週 : 3月14日〜20日

『緋牡丹博徒 / お命戴きます』 1971年 東映 93分 CS

(出演)藤純子, 鶴田浩二, 若山富三郎, 嵐寛寿郎 (監督)加藤泰
銭に憑かれた悪党どもに、勝手な真似はさせまいと、儚く散った想いを胸に、ひとり逝きます殴り込み !

兵器工場から廃液を垂れ流し、農民を苦しめる軍服野郎と強欲ヤクザに、お竜さんが怒りの実力行使で立ち向かう傑作シリーズ第7弾 !

純子&泰のコンビ最終作となる、あからさまに水俣な、社会派任侠巨篇 !

 

『関の彌太ッぺ』 1963年 東映 89分 CS

(出演)中村錦之助, 木村功, 十朱幸代, 安部徹 (監督)山下耕作
親を亡くした娘を実家へ送り届け、名も告げず去っていった男・彌太郎。

十年後、美しく成長した娘とヤクザに身を落とした彌太郎の、切ない一瞬の出会いと別 れを情感たっぷりに描く、股旅映画珠玉の名篇 !

明るい錦ちゃんとハードな錦ちゃんの両方を存分に堪能できる、浅名アニキ今月イチ押しの傑作号泣時代劇 !

 

『新座頭市 / 破れ! 唐人剣』 1971年 東宝 95分 CS

(出演)勝新太郎, 浜木綿子, ジミー・ウォング (監督)安田公義
もはや国内に敵なしの座頭市が、「片腕ドラゴン」でおなじみのジミー・ウォングを招聘して贈る究極の無差別級東洋タイトルマッチ !

密告者の汚名を着せられた市が、極悪藩士に追われる唐人剣士に助太刀すべく、てんぷくトリオを従えて豪快に暴れまくるシリーズ第22弾 !

ラストのタイマン勝負は涙なくしては見れません。

 

第3週 : 3月21日〜27日

男はつらいよ / 寅次郎紅の花』 1995年 松竹 110分 CS

(出演)渥美清, 浅丘ルリ子, 田中邦衛 (監督)山田洋次
震災直後の神戸で消息を絶ち、行方不明の寅次郎。

ニートな甥っ子・満男が奄美大島を訪れると、何とそこでは寅とリリーがひとつ屋根の下で同棲中 !

寅とリリー四度目の、そして最後の恋を描く、堂々のシリーズ完結篇 !

色んな意味でツライ作品です。しかし、それでも最後まで見届けるのが男というものではないのか ?

 

極道の妻たち / 赤い殺意』 1998年 東映ビデオ 105分 VV

(出演)高島礼子, かたせ梨乃, 野川由美子 (監督)関本郁夫
陽炎シリーズで数々の修羅場をくぐった高島礼子が、念願叶って四代目極妻を襲名 ! 内部抗争で夫を殺られた礼子姐が、組の乗っ取りを企む忘恩の輩・中尾彬に壮絶な復讐戦を挑む極妻新シリーズ第1弾 !

いずれ劣らぬ実力派女優をズラリと揃えた、多い日も安心の痛快任侠アクション巨篇 !

 

 

『決着(おとしまえ)』 1967年 東映 89分 CS

(出演)梅宮辰夫, 嵐寛寿郎, 大木実, 丹波哲郎 (監督)石井輝男
浅草を揺るがすテキヤ同士の縄張り争いを治めるべく、アラカン親分が組の解散を大英断 !

しかし、カタギになっても敵のイヤガラセは続き、アラカン親分も闇討ちされてあの世いき。

怒りに燃えるヤング梅宮が、Tシャツはもちろんイン ! で豪快に殴りこむ熱血任侠シリーズ第1弾 !

兄貴分・吉田輝雄がやけにオイシイもうけ役 !

 

第4週 : 3月28日〜4月3日

『博奕打ち』 1967年 東映 90分 CS

(出演)鶴田浩二, 若山富三郎, 桜町弘子 (監督)小沢茂弘
ハイどっちもどっちも !

知られざる博奕打ちの世界を、小沢茂弘が得意のイージー演出全開で描く名物シリーズ第1弾 !

流れ者の博徒・鶴田が、イカサマ博奕でカタギを泣かせる悪党どもを、ドスと札との二刀流で退治する痛快任侠巨篇 !

待田京介またもやいつもの先走り。それじゃ命がいくつあっても足りねえぜ !

 

『脱獄広島殺人囚』 1974年 東映 97分 CS

(出演)松方弘樹, 渡瀬恒彦, 梅宮辰夫, 西村晃 (監督)中島貞夫
懲りずに重ねた悪事の果てに、喰らった懲役41年7ヶ月 !

日本が誇る脱獄王・松方は、イデオロギーもへったくれもない光り輝く激烈バカ !

ただひたすらに自由を求め、飽くなき戦いを挑む痛快アクション巨篇 !

美能幸三の供述を元に描かれた刑務所内の生々しい実態は、今後の予習にピッタリだ !

 

殴り込み艦隊』 1960年 東映 90分 CS

(出演)高倉健, 山本麟一, 清川虹子、安部徹 (監督)島津昇一
白ラン姿の健サンが、意地と度胸で果敢に挑む、捨て身の海上殴り込み !

荒くれ揃いの駆逐艦・黒雲が、玉砕覚悟の沖縄特攻作戦に出撃 ! 鬼畜米英相手に決死のド迫力大海戦を繰り広げる、大和魂炸裂の戦争アクション巨篇 !

艦長役は海底も海上もやっぱこの人、田崎潤 !

 

【浅名伝統の祭典】

『第51回アサデミー賞発表!』

今年も恒例のアサデミー賞の季節が到来 ! 平成18年に浅名で上映された作品の中から審査員(一名)による厳正な審査により決定いたしました。

【作品賞】「侠骨一代」

(文句なしの傑作でした)
【監督賞】中島貞夫「鉄砲玉の美学」
(青臭さも時に美しいものですね)
【脚本賞】掛札昌裕・中島信昭「トラック野郎 突撃一番星」
(脚本があったこと自体が驚きです)
【主演男優賞】高倉健「侠骨一代」
(自殺未遂シーンは爆笑でしたね)
【主演女優賞】杉本美樹「0課の女 赤い手錠」
(体当たり演技とは正にこの事でしょう)
【脇役男優賞】長谷川明男「仁義なき戦い 頂上作戦」
(ファックシーンのあと鼻を削がれて惨殺。おいしい役でした)
【脇役女優賞】谷よしの男はつらいよシリーズ」
(とりあえずほとんど全部出ています)
【年間悪役賞】安部徹
(天津敏を僅差で破っての受賞です)

以上。 なっ、なにかご不満でも… ?

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