Too Fast to Live, Too Young to Die

今年(2011年)でジョニー・サンダースがくたばってから早や20年。

俺は今でもしょっちゅうジョニーを聴いている。

ニューヨーク・ドールズやハートブレイカーズは当然として、腐るほどある怪しげなライブ盤も大好物だ。

 

しかし、どのライブ盤を聴いてもほとんど同じようなセットリスト、同じようなメンバー、同じようなブートレベルの音質、つまり、ほとんどが似たようなものばかりだ。違うのはその日のジョニーのコンディションだけ。とにかくコンディションで極端にその日の演奏レベルが左右される。

どんなミュージシャンでも、その日のコンディションで演奏の出来・不出来が左右されることはあるだろうが、それにしてもジョニーの場合は極端だ。まあ、酒やクスリでラリラリになったデタラメな演奏も嫌いじゃないけどね。つか、ほとんどそんなのばっかだよ。本当にバシッと決まったのって「D.T.K.」と「stations of the cross」ぐらいなもんかな??

 

38歳でくたばるまでに出したスタジオ盤のオリジナル・アルバムも、バンドとソロを含めてもたったの67枚だし、いくらなんでも少なすぎる(内田裕也よりは多いけど)。やっぱラリラリ期間が長過ぎたから、創作活動に没頭できなかったのかな。

だからと言ってこの人の場合、酒もクスリもやめてすっかりクリーンな体になったとしても、そうなったらそうなったでロックンローラーとしてまったく使いものにならなくなってしまったかもしれず、まあ、そこらへんがなかなか難しいところだ。ジョニーが少年時代に憧れていた、キース・リチャーズとの違いもそこにあるのかもしれない。

 

1969年のローリング・ストーンズ北米ツアーを追ったドキュメンタリー映画『ギミー・シェルター』のMSG公演の観客の中に、まだ何者でもなかった少年時代のジョニーが映っている。

ステージの上のギターヒーローを見つめる16歳のジョニー少年と、激しくリフをかき鳴らすキース・リチャーズ

片方はその22年後にくたばり、もう片方は42年経った今でも生きている。

 

ソー・アローン

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